2018年12月20日 12/18 キラウエア火山の上空レポート
2018年12月09日 12/6 キラウエア火山の上空レポート
2018年10月20日 ハワイ火山国立公園 ヒリナパリロード&海岸線トレイルが再オープン
2018年10月09日 キラウエア火山 飛行制限区域が解除
2018年10月06日 ハワイ火山国立公園 マウナロアロード&トレイルがオープン
2018年09月20日 9/17 火山上空の映像レポート
2018年09月15日 ハワイ火山国立公園が9月22日に再オープン(注意事項と地図)
2018年09月05日 人間の一生 vs 火山の一生
2018年09月05日 亀裂8番で少量の溶岩を確認
2018年08月31日 キラウエア火山の心電図
2018年08月18日 キラウエア火山の警戒レベルが下がる
2018年08月15日 ミニレポート(亀裂8とアイザックハレビーチパーク)
2018年08月07日 亀裂8からの溶岩が激減
2018年08月02日 ミニレポート(溶岩流はポホイキ港まで160m)
2018年07月31日 ヒロ発 火山と滝のツアーPV
2018年07月29日 2018年7月末 火山レポート
2018年07月25日 映像レポート(7月14日)亀裂8からの溶岩流とオーシャンエントリー
2018年07月08日 亀裂8の溶岩流とオーシャンエントリー
2018年06月25日 ミニレポート(spipedia様ご提供 6月17日 溶岩流のアート)
2018年06月25日 映像レポート(spipedia様ご提供 6月17日 亀裂8)
2018年06月16日 映像レポート(溶岩流とオーシャンエントリー
2018年06月14日 ミニレポート(レイラニ上空の溶岩流
2018年06月13日 ミニレポート(真っ赤な溶岩流とオーシャンエントリー)
2018年06月12日 ミニレポート(見応え十分 オーシャンエントリー)
2018年06月09日 カポホ湾へ流れ込む溶岩が新しい大地を創造
2018年06月08日 ミニレポート(新旧オーシャンエントリー)
2018年06月07日 ミニレポート(亀裂8からの溶岩噴水)
2018年06月06日 ミニレポート(カポホ湾へ溶岩が流れ込む)
2018年06月05日 ミニレポート (カポホ湾にオーシャンエントリーが誕生)
2018年05月22日 5/21 ブルー・ハワイアン・ヘリコプターズから見る火山
2018年05月21日 オーシャンエントリーが誕生
2018年05月20日 5月19日の溶岩情報 オーシャンエントリー誕生か
2018年05月19日 ハレマウマウ火口の爆発噴火と、レイラニ東の亀裂から流れる溶岩
2018年05月10日 火口の壁が崩落し、噴煙が上がる2つの火口
2018年05月06日 キラウエア火山の噴火に際して、まずお伝えしたいこと
2018年05月06日 プウオオ火口が息の根を止め、レイラニ地区でキラウェアの新しい時代が始まる!?
2018年05月02日 4月30日の緊急報告 プウオオ火口内 崩落陥没
2018年04月07日 地表に流れる溶岩はストップ、プウオオ火口と周辺では活発な溶岩活動
12/18 キラウエア火山の上空レポート
12月18日、ブルー・ハワイアン・ヘリコプターズの下記ツアーにて撮影された写真です。
●ワイコロア発「ビッグアイランド・スペクタキュラー」
この日も火口の壮大な景観を、近くからご覧いただけました!
▼ハレマウマウ火口(キラウエア山頂)
雲がなく視界良好!12時の方角にキラウエア・イキ火口、2時の方角にケアナカコイ火口もはっきりと見えています。
▼プウオオ火口(1)
▼プウオオ火口(2)
12/6 キラウエア火山の上空レポート
12月6日、ブルー・ハワイアン・ヘリコプターズの下記ツアーにて撮影された写真です。
●ワイコロア発「ビッグアイランド・スペクタキュラー」
▼キラウエア山頂に位置するハレマウマウ火口(1)
貿易風に運ばれてきた湿った空気は、島の斜面で上昇します。それが冷えて雲となるのですが、ハレマウマウ火口は雲と青空の境界線上にあるため、ギリギリで見えたり見えなかったり。雲の下には緑が、そして青空の下には緑がありません。運が良い日はこのように上空からカルデラが一望できます。
▼ハレマウマウ火口(2)
右下から続く道路(クレーター・リム・ドライブ)が火口の崩落と地盤の沈降により、約1km飲み込まれています。 飲み込まれた部分は、以前ハレマウマウ火口の展望台駐車場があった場所です。
▼ハレマウマウ火口(3)
火口の最も深い地点では450m以上。今年起こった劇的な変化が上空からよく見て取れます。水蒸気の上がっている場所は、硫黄で黄色く変色しているのが分かります。
▼プウオオ火口(1)
穏やかなプウオオ火口。10月に飛行制限が解除され、間近に寄ることが可能です。
▼プウオオ火口(2)
レイラニの亀裂8番の噴火が始まる数日前の崩落によって、ポッカリと口が開いています。深さは300m以上。
真上から見るこの迫力!
ハワイ火山国立公園 ヒリナパリロード&海岸線トレイルが再オープン
ヒリナパリロードと、ほとんどの海岸線トレイルが再オープンしました。ヒリナパリロードは、途中にあるクラナオクアイキ・キャンプ場までは車両の通行が可能、その先のヒリナパリ展望台までは徒歩のみ可能となっています。また、マウナウル駐車場から続くナパウトレイルに加え、ナウルトレイルも全線オープンしました。
→オープンの詳細
トレイルを歩く際には、事前に国立公園サイトにて最新情報や注意事項をご確認ください。日帰りでなく、キャンプを伴うような本格的なハイキングをされる場合は、許可の取得が必要です。
→バックカントリー詳細
【オープン箇所のマップ】
下の地図にてご確認ください。印刷用→広域地図_1019 / 山頂周辺地図1019
●公園内の注意事項など →9月15日のレポート
●ハワイ火山国立公園 公式ウェブサイト →修繕状況や注意点など
キラウエア火山 飛行制限区域が解除
キラウエア火山の上空に設定されていた飛行制限区域が全て解除されました。
→TOP 2018年10月6日ハワイ火山国立公園 マウナロアロード&トレイル 10月8日再オープン
10月8日、マウナロアロードと、マウナロアトレイルが再オープンします。
【マウナロア・ロード】
道の終点である標高2,031mのマウナロア展望台からは、思わず息をのむような絶景のパノラマビューが広がります。ハレマウマウ火口も一望!
11号線からマウナロア展望台までは約20kmあります。道幅が狭く、カーブが非常に多い道です。対向車が来ると、すれ違いに困る箇所もあります。また、日本のようにカーブミラーがありませんので、通行時には細心の注意を払ってください。街灯もないため、日没後は車のヘッドライトのみに頼る運転となります。マウナロア展望台は標高が2,000mあり、季節や天候、時間帯などにより寒い場合があります。
【マウナロア・トレイル】
宿泊を必要とするような本格的な登山をされる方は、事前に申し出て許可の取得が必要です。
→詳細はこちら
【オープン箇所のマップ】
見学できる箇所は限定されています。下の地図にてご確認ください
※地図は10月20日に更新されています
●公園内の注意事項など →9月15日のレポート
●ハワイ火山国立公園 公式ウェブサイト →修繕状況や注意点など
9/17 火山上空の映像レポート
ブルー・ハワイアン・ヘリコプターズに、9月17日にご搭乗されたお客様(732natsumi様)から画像・映像をご提供いただきました。ありがとうございます!スマホにて撮影されています。
ハワイ火山国立公園が9月22日に再オープン(注意事項とオープン箇所の地図)
5月11日より約4ヶ月閉鎖していたハワイ火山国立公園が、9月22日10:00に再オープンしました。
【オープン箇所のマップ】
見学できる箇所は限定されています。下の地図、または下の一覧にてご確認ください。
※地図は印刷して持ち歩けるサイズ
【オープンに関しての注意事項】
(1)ビジターセンターなどのある山頂エリアの駐車場が1/3に減少→混雑
閉鎖される以前は1日平均5500人が訪れ、午前10時に満車状態でした。その駐車場が1/3に減少することから、以前より混雑が予想されます。
(2)禁止区域に駐車した場合、レッカー移動される可能性あり
(3)飲食の持ち込みは必須
ビジターセンターでは飲料水が手に入ります。しかし公園内で水道のある場所は限定されるため、飲料水は持ち込んでください(1人2リットル以上) 食べ物もお持ちください。
(4)ガソリンは満タンにしておく
(5)閉鎖されているエリアには入らない
地震により崖が崩れやすくなっていたり、亀裂や陥没が至る所にできています。オープンしていない箇所は、それらの修繕がまだ完了しておらず、大変危険な状況です。もし禁止箇所に入り救助が必要になった場合は、救助に向かう方も危険にさらされることになります。立入禁止区域には絶対に入らないようにしてください。
→火山国立公園の注意事項ビデオ
トイレは数か所しかありません。※トイレの位置は上の地図中に記載しました
【その他の注意事項】
(1)保護鳥 ネネ
車の走行中、保護鳥のネネにご注意ください。閉園中の静かな環境に慣れ、路上に出てくるかもしれません。餌をあげたり、追ったりしてネネを脅かす行為も禁止されています。
→写真付きの説明
(2)トレイルの道標 ケルン
国立公園内ではトレイルの道しるべとなるケルン(溶岩を積み重ねて作った目印)を崩したり、新しくケルンを作ること(思い出作りに溶岩を積み重ねたりすることも含めて)
は禁止されています。
→写真付きの説明
【ハイキング】
トレイルを歩く場合は、長袖&長いパンツ&靴を着用。また、トレイルから外れて歩かないでください。安全が確保されているのはトレイル上だけです。日差しを遮るものがないトレイルが多いため、帽子や日焼け止め、サングラスなどをお持ちください。1人2リットル以上の飲料水が必要とされています。
カウ デザート トレイル(フットプリントまで)を歩く場合は、上記に加え、保護メガネと微粒子をフィルターするN-95マスクを持つことが勧められています。カウ
デザートは火山灰が多い地域であり、強風で火山灰が巻き上げられて目や肺に刺激を引き起こしたり、皮膚に付着し悪影響を及ぼす可能性があるためです。風向きは急に変わることがあり、呼吸器疾患などをお持ちの方は特に注意が必要です。
→保護メガネやマスクを勧めるレンジャーの様子
【9月22日オープンした箇所のリスト】
●建物
・キラウエアビジターセンターとショップ
・ボルケーノハウスの一部
・キラウエア ミリタリーキャンプ
●道路とトレイル
・クレーター リム ドライブ(キラウエア ミリタリーキャンプまで)
・キラウエア イキ展望台と駐車場
・マウナロア ロード(キプカ プアウルまで)
・マウナロア ロード(キプカ プアウルから先→徒歩か自転車)
・クレーター リム トレイル(ボルケーノハウス〜キラウエアミリタリーキャンプ)
・サルファー バンクス トレイル
・デバステーション トレイルとプウプアイ駐車場
・クレーター リム ドライブ(チェーン オブ クレーターズ ロード〜ケアナカコイ火口まで徒歩か自転車)
・エスケープ ロード(11号線〜マウナウル駐車場)
・カウ デザート トレイル(フットプリントの保存建物まで)
・チェーン オブ クレーターズ ロード
・クレーター リム トレイル(エスケープ ロード〜チェーン オブ クレーターズ ロード)
・マウナ ウル トレイル(ナパウ トレイル)マウナウル駐車場〜プウフルフルまで
・プウロア ペトログリフ
ハワイ火山国立公園 公式ウェブサイト →修繕状況や注意点など
人間の一生 vs 火山の一生
お客様からよく「ハワイ島は何歳ですか?」と問われます。
この質問、実はどこを基準にするかによって答えが違ってきます。ハワイ諸島は海底火山から形成されてきました。太平洋の海底で噴火が始まった時を誕生と考えるのか、海面上に現れた時点を誕生とするかの違いです。
私たちは目に見えない物よりも、見える物(ビジュアル出来る物)の方が理解しやすいと感じます。(例えば電気は目に見えない物の1つですが、小学生時代に電圧や電流を理解するのに苦労したことを覚えています) ですから、ここでは海底ではなく、海面へ現れた時点を誕生の基準として説明します。
ウィキペディアによれば、「人生」の定義の一つは"人間が生きている時間"とされています。つまり、この世に誕生してから他界するまでの時間です。それを火山に置き換えてみると「人生」ではなく、「火山生」ですね(造語です)。その"火山生"は、海面から姿を現した時点から、浸食され海面下に姿を消していくまでの時間となります。今も育っているハワイ島はまだ赤ちゃんで、浸食がかなり進んだカウアイ島は老人です。
カウアイ島の北西には、もう海面上には見えないあの世に行ってしまった島がたくさん隠れています。まだ多少、島として残っているミッドウェーが良い例です。
カウアイ島は500万年前に誕生しました。浸食が進んでいる老人ですが、まだ他界してはおりません。
カウアイ島を人間の100歳としましょう。
人間の1年が火山では5万年です。
ということは、
人間の1日は、火山の約137年となるわけです。
ハワイ島の一番古いコハラ山が海面上に見えたのは、50万年以上も前と言われています。
そのコハラ山でさえも、人間でいえば10歳、元気一杯に遊んでいる成長盛りの子どもなのです。
亀裂8番で少量の溶岩を確認
アメリカ地質調査所(USGS)は、数日前から亀裂8番内で少量の溶岩を確認しています。9月3日にドローンでの空撮を行い、亀裂8番内に溶岩が確認できた画像がこちらです。
こんなニュースを聞くと、「また大きな噴火が始まるの?」 「この溶岩活動はどのくらい続くの?」という疑問が生まれてくるでしょう。お答えします。世界でトップクラスの火山学者・地学者であっても、数週間単位の予測はほぼ不可能です。その答えは、火の女神ペレだけが知っています。
人間は長く生きても100年。100年という年月は、地球(火山)のモノサシで見たら一瞬です。ですから、数か月や数年先の予測は出来るはずがないのです。次にいつ どこで どんな火山活動を見せてくれるのか、ワクワクしながら待ってみることにしましょう。
キラウェア火山の心電図
8月の頭に亀裂8番から溢れ出る溶岩がほとんど見えなくなったと同時に、定期的に3日に2回は振れていたティルト(傾斜)測定器の針の動きもぱったりと無くなりました。その様子はまるでキラウェア火山の心電図を見ているかのようです。
"心停止"したここ2週間ほど、赤い溶岩はキラウェアのどこにも見られていませんが、亀裂8番が残した爪痕や、断層から出ている白煙、生まれたばかりの大地などを上空からお楽しみいただいています。
ビデオ: 亀裂8番(8/21 USGS撮影)
ハワイ火山国立公園内の活動も落ち着いたため、9月22日までに国立公園の一部を再開させるという発表もありました。
キラウエア火山の警戒レベルが下がる
火山周辺の天気が悪かったため、亀裂8番の様子を見ることが出来たのはここ数日間で数回だけでした。亀裂8番も含め、レイラニ・エステート周辺の亀裂からは水蒸気やガスがまだモクモクと立ち上っています。しかし、赤い溶岩は8番内に少しだけ見えている状態に留まっています。海岸線沿いでは赤い溶岩こそ見えませんが、海に流れ込む溶岩(オーシャンエントリー)から上がる水蒸気の様子は見えています。
8月初旬に亀裂8番からの溶岩が激減していました。これが一時的なものなのか長期停止するのかわからない状況が続いていましたが、USGSの今朝(17日)のレポートによると警戒レベルがWARNINGからWATCHに下げられました。でも安心はまだできません。”キラウェアの東断層(亀裂8番を含む)噴火と山頂(ハレマウマウ)噴火が終わったわけではなく、またいつ再発するかわからない状態である。”と追記されてもいます。
これから数週間または数十年溶岩が出てこない状態が続く可能性もあります。でも、もしかしたら明日キラウェアのどこかで噴火する可能性もあるわけです。
なお、警戒レベルの詳細な説明はUSGSのこちらに掲載されています(英語)
火山上空のミニレポート
亀裂8からの溶岩が激減
5月から活発に溶岩噴火を続けていた亀裂8番(噴火割れ目8)に変化が起こりました。亀裂から出る溶岩の量が二日前より激減したため、それまで8番から溢れ出て流れていた溶岩の川の表面は冷え固まってしまいました。まだ多少の溶岩は海岸に流れ込んでいて水蒸気雲を上げていますが、このままでは数日でオーシャンエントリーも姿を消すこと間違いなし。
しかし、亀裂8番は完全に止まったわけではありません。亀裂上に出来た火口内でブクブクしている溶岩は見えていますが、溢れ出てくるような量ではないという事です。これが一時的なものなのか、またはこのまま溶岩活動が弱まり、亀裂8番の3か月の活動に終止符が打たれるのかは、まだ分かりません。
さて今度は何が起こるのか? キラウェア火山から、また目が離せない状態です。
火山上空のミニレポート
ヒロ発 火山と滝のツアーPV
ヒロ空港発 サークル オブ ファイヤー プラス ウォーターフォールズのPVです。火山の部分は、ワイコロア発のツアー(ビッグアイランド・スペクタキュラー)も同様のルートを飛行します。
2018年7月末 火山レポート
亀裂8番(噴火割れ目8)が主な噴火口となってから3か月、今も激しく溶岩を噴出させています。
3か月間に噴出した溶岩で覆われた面積は34平方キロメートルで、杉並区とほぼ同じです。新しく誕生した土地"ラバ・デルタ"は約3.2平方キロメートルで、サッカー場で換算すると450面分、東京ドームでは70個分の広さ。元の海岸線から最大800mも突き出しています。
立入禁止になってしまっているハレマウマウ・クレーターは、崩落と噴火の連続で以前とは姿を全く変えています。最近では30〜35時間ペースで崩落が起きており、深さ100mだったクレーターが5倍の深さになっています。クレーターの直下にあった溶岩貯蓄タンクの中の溶岩が亀裂8番から勢いよく漏れてしまっているので、風船の空気がゆっくりと抜けていくかのようにハレマウマウ火口が崩落を続けています。
映像レポート(7月14日) 亀裂8の溶岩流とオーシャンエントリー
7月14日、ヒロ空港9:00発のツアー映像です。亀裂8から次から次へとあふれ出す溶岩が川となり、広範囲に渡って海に流れ込んでいます。朝日に強く照らされ、溶岩の川は黒く光りながら流れていました。iPhoneでの撮影です。
亀裂8からの溶岩流とオーシャンエントリー
上空から見える景色に大きな変化はありません。レイラニ地区にある亀裂8は安定して溶岩を供給し続け、川となって海に流し込んでいます(オーシャンエントリー)。今週3日には亀裂22も短い溶岩流を流しました。民家もまだ溶岩にのみこまれており、被害にあった家屋は700軒近くに上ります。
この海に流れ込む溶岩が新しい土地を造り、たった1か月ほどの間にハワイ島の面積をさらに555エーカー以上も広げました。サッカー場でいえば270面、東京ディズニーランドでいえば5個分弱もの広さです。
火山上空のミニレポート
●6月25日 (spipedia様ご提供 6月17日 溶岩流のアート )
●6月25日 (spipedia様ご提供 6月17日 亀裂8の映像 )
火山上空の映像レポート(溶岩流とオーシャンエントリー)
火山上空のミニレポート
カポホ湾へ流れ込む溶岩が新しい大地を創造
亀裂8番からの溶岩が、1960年と1955年の古い溶岩流の間を流れていきました。古い溶岩流が横たわる場所は、すでに堆積されて周囲より高くなっているため、新しい溶岩はそれを避けるようにして流れ下っていくのです。
そして、とうとう溶岩流の先端がカポホ湾に到達しました。6月3日、夜10:30頃のことです。新しいオーシャンエントリーがはじまりました。
カポホ湾の周辺にあった小さなコミュニティー、バケーションランドやパホアの民家をのみ込んだ溶岩は、数時間で湾をも埋め立ててしまいました。幅が600m、奥行きが700mもある湾での出来事です。
下の写真はそれぞれ6月4日の朝8:00、お昼13:20に撮影されました。朝8:00の写真では湾の形が分かりますが、約5時間後のお昼13:20には、カポホ湾のほとんどが埋め尽くされてしまっています。
6月5日の朝8:50、湾があった場所に岬ができ始めています。
下の2つの地図を見ると、亀裂8番から流れ出た溶岩が、1955年と1960年の古い溶岩流の間を縫って流れ下っていったことが分かります。
火山上空のミニレポート
→TOP 2018年5月22日5/21 ブルー・ハワイアン・ヘリコプターズから見る火山
ブルー・ハワイアン・ヘリコプターズに、本日ご搭乗されたお客様(AppleBear様)から画像・映像をご提供いただきました。ご協力ありがとうございます!スマホにて撮影されています。
陸地からの溶岩流と、海に注ぎ込む溶岩(オーシャンエントリー)。昨日海に到達したばかりです。
こちらもオーシャンエントリー。陸地の奥はレイラニ地区です。広い範囲に亀裂があり、溶岩が噴出している地域です。
ビデオもいただきました。レイラニの東側を南北に飛行中、カポホ方面から撮影されています。
こちらは別のお客様からのご提供です。マウナウル上空からキラウエア山頂方面を望む方向。虹の向こうには、ハレマウマウ火口から上がった黒い噴煙がちょうど見えています!
現在、ヘリコプターの一時的な飛行禁止空域に指定されているのは、ハレマウマウ火口及びレイラニの半径8kmです。ブルー・ハワイアン・ヘリコプターズでは規制区域外で、安全にキラウエア火山をお楽しみいただいております。
●ご参加のツアー: ビッグアイランド・スペクタキュラー
オーシャンエントリーが誕生
キラウェア火山の東断層上のレイラニ亀裂噴火(20番)からの溶岩が、5月19日の夜遅くに海に到達しました。オーシャンエントリーの誕生です。溶岩流が枝分かれしたため、現在は二ヶ所でオーシャンエントリーが起きています。
地面を流れている溶岩流の表面は次第に冷えかたまり、薄い膜ができ始め溶岩トンネル(ラバ・チューブ)が形成され始めます。溶岩トンネルが形成されると溶岩はトンネル内を流れ出るため、地上を流れる溶岩は見えなくなります。
※画像にUSGS(アメリカ地質調査所)と記された写真は、特別な許可を持ったヘリコプターにより制限区域内から空撮されたものです。観光ヘリコプターから撮影されたものではありません。
5月19日の溶岩情報 オーシャンエントリー誕生か
【キラウェア東断層の噴火/レイラニ付近】
昨日(5月18日)のフライトでは、100m吹き上がる溶岩火柱を5km離れた上空からお客様に観ていただけました。私もこのような溶岩活動を最後に見たのは2011年だったので、興奮しました。ハワイの火山の噴火で溶岩が100m以上も吹き上がることは珍しいです。勿論過去には500m以上吹き上がったこともあります。
しかし今朝アップされたUSGSの最新動画を見て驚きました。噴出される溶岩の量が増し、時速300mほどのスピードで溶岩が流出しております。
この様子だと明日にはオーシャンエントリーが誕生する可能性もあります。
【キラウェア東断層噴火(プウオオ火口付近)】
4月30日の崩落以降、溶岩活動はまだ確認されていません。こちらも壁の崩落で褐色の煙が立ち上がったりしていましたが、最近は煙も水蒸気もほぼ出てきておりません。
【キラウェア山頂】
ハレマウマウ火口内の壁の崩落に伴う小爆発が繰り返し起きています。その都度、灰色の煙が3,000m以上に達しています。貿易風(北東からの風)の影響で、火山灰は火山の南西に舞っています。ハワイ島の主な街、ヒロ、コナ、ワイメア、ワイコロア周辺には今のところ灰の影響は出ておりません。もっと破壊力の強い水蒸気爆発が起こる可能性があるため、ハレマウマウ火口のあるハワイ火山国立公園は、いまだ閉鎖が続いています。
※画像にUSGS(アメリカ地質調査所)と記された写真や映像は、特別な許可を持ったヘリコプターにより制限区域内から空撮されたものです。観光ヘリコプターから撮影されたものではありません。
ハレマウマウ火口の爆発噴火と、レイラニ東の亀裂から流れる溶岩
キラウェア火山の噴火活動に大きな変化が起き続けている中、5月17日の朝4時過ぎにハレマウマウ火口が爆発噴火をおこしました。火山灰を含んだ噴煙は上空9,000メートルまで達したと報告されています。この爆発は予期されていたため、一週間前から国立公園は閉鎖されていました。周辺の住民にも今のところ大きな被害などは出ておりません。空気中の灰が雨と混じって地上に降ってくるので、火山周辺では注意が必要かと思います。
ただ、この爆発で火山活動が穏やかになるわけではありません。同じ規模、またはさらに破壊力のある爆発噴火が起こる可能性があります。ハレマウマウ周辺はこれからも、少し不安定な状態が続くのではないかと思います。
5月3日以降、レイラニ付近で東断層から亀裂噴火が続いています。地上に出てきている溶岩の量は日によってかなり差があります。USGSの今朝のレポートによると、地下断層に流れ込んできている溶岩の影響により、ここ数日間で割れ目が急に広がっている場所もあるようです。こちらは爆発的な噴火ではないので、ハレマウマウほどの心配はありません。ただ、民家が近くにあるので住宅などに被害がない事を祈ります。
昨日(5月18日)のフライトでは、17番亀裂噴火からの溶岩が海に向かってゆっくり進んでいる様子をお客様は上空から見ることができました。この溶岩流は1955年の溶岩流に平行に流れています。溶岩流の先端から海岸線まではまだ2km以上あり、流れもゆっくりであるため、今のペースであれば海岸線に溶岩が到達する(オーシャンエントリーが誕生する)まで一週間はかかると思います。
山が成長するためには当然起こり得る溶岩活動。刻々と変化を続けているキラウェアに、これから一体何が起こるのでしょうか?
※画像にUSGS(アメリカ地質調査所)と記された写真は、特別な許可を持ったヘリコプターにより制限区域内から空撮されたものです。観光ヘリコプターから撮影されたものではありません。
火口の壁が崩落し、噴煙が上がる2つの火口
ハレマウマウ火口の溶岩湖面がどんどん下がっていくことに関連して“これから起こりえることの一つ”として報告しようと思っていましたが、急速に変化をしているので急遽新しい溶岩情報をお伝えします。
プウオオ火口は陥没してかなり深い穴があき、火口内は空っぽ状態。ハレマウマウ火口の膨張がマックスに達し、4月21日〜27日の間、溶岩湖からハレマウマウ火口の底にあふれ出てきました。しかしその後の急な収縮で、5月2日から4日間で湖面は200メートルも下がりました。平均して湖面は1時間に2メートル下がっていたことになります。ついににウェブカメラからも溶岩の湖面が見えない深さになりました。その溶岩がいまキラウェア火山の東断層(キラウェアの麓付近)のレイラニ付近から溶岩噴火として押し出されている状態です。
溶岩がなくなってぽっかり空いた深い火口内の壁はこれから何度にも渡って崩れ落ちていきます。そのたびに火口から気味の悪い色の煙(砕屑物、灰、ガスや水蒸気 )が立ちあがります。プウオオ火口では5月4の昼に、ハレマウマウ火口では5月9日の朝に、それぞれ見事な噴煙が上がりました。
▼噴煙を上げるプウオオ火口 (5月4日 12:46)壁の崩落によって上がる噴煙などは、それほど危険を伴いません。これから心配されるのが、ハレマウマウ火口の溶岩レベル低下が続き、地下水層以下になってしまった時のことです。水と溶岩の温度差により生まれるエネルギーは、破壊力を持ちます。そのため、危険度の高い”マグマ・水蒸気噴火(爆発)” が起こる可能性が出てきました。マグマ・水蒸気噴火の爆発エネルギーは、直径数メートルの石(重さ数トン)が数キロにわたって吹き飛ばされるほどです。そんな時に国立公園内に人がいたら、人身災害は避けられなくなります。したがって、もしかしたらまた火山国立公園は閉鎖されるかもしれません。
20年ハワイ島に暮らしていて、これだけ色々な変化が続くキラウェアを見るのは初めてです。キラウェア火山が成長していく過程のほんの一部に過ぎない最近の火山活動、この後一体何が起こるのでしょうか?
※画像にUSGS(アメリカ地質調査所)と記された写真は、特別な許可を持ったヘリコプターにより制限区域内から空撮されたものです。観光ヘリコプターから撮影されたものではありません。
2018年5月6日キラウエア火山の噴火に際して、まずお伝えしたいこと
最新火山情報の前にお伝えしたいことがあります。ハワイの火山と日本の火山の違いについてです。ハワイの火山は日本で見られる爆発的な火山ではなく、比較的安定した火山です。
今回の噴火で溶岩が噴出した周辺の住民には避難勧告が出され、住民以外の一般人(観光客)の出入りは禁止となりました。多くの観光客が訪れるハワイ火山国立公園も地震が続き、呼吸器系に影響を及ぼす有害なガスが検出されているため、現在は閉鎖されています(閉鎖は数日で解除される可能性もあります)。ハワイ島での火山の噴火を恐ろしい、怖いものだと思う必要はないと思います。山が育ち、島が形成され、地球が変化を続けることは生きている証明であり、自然現象の1つにしか過ぎません。
今回の火山活動で人間への被害が最小限で済んで欲しいと思うのは、人として当然の事です。ただ、ハワイ島に居住するという決意をした時点で、火山と共生、共存を受け入れたということ。東断層上付近の物件を選択した、イコール、火山活動によって所有物を失う可能性があるということを受け入れたということです。火の女神ペレが、私たち人類に「ここに住みなさい」と命令したわけではありません。私たち人類がそこに住むことを選択しているわけです。今回家を失った方たちの中には、短い間だったかもしれないけれど、ペレが創造中の土地に住まわせてもらえた事に感謝している方もいると思います。キラウェア火山が噴火したから、地震が起きたからと、ハワイ島を恐れる必要は無いと思います。キラウェアから離れた場所に住んでいる人々には全く影響がなく、普通の生活をしています。旅行者もキラウェア周辺を訪れない限りは、何も問題なく今まで同様のハワイ島滞在をエンジョイできます。
プウオオ火口が息の根を止め、レイラニ地区でキラウェアの新しい時代が始まる!?
【プウオオ火口】
4月30日の崩壊で火口内がどのくらいの深さまで陥没しているのかは、上空からまだ確認できません。最初は150m位かと思っていましたが、その数倍の500〜600mもしくはそれ以上陥没した可能性があります。また、陥没した火口の底に溶岩があるのかどうかも分かりません。1983年から35年間活動を続けてきたプウオオ火口の時代が終わった可能性があります。キラウェア火山に新時代が訪れた気がします。
下のチャートは、1955年以降のキラウェア火山東断層での主な噴火のリストです(噴火日数が1日未満、流出した溶岩が少なかったものは省いてあります)。プウオオ火口は35年間も噴火を続けてきており、それがどれだけ異例なのかが一目瞭然です。長期に渡る断層噴火によってプウオオ火口から流れ出た溶岩で、キラウェア火山は堆積されて成長してきました。堆積し標高が高くなったことでプウオオ周辺からは溶岩が出にくくなり、標高の低い断層東端で圧力を抜き始めているのかもしれません。1か所に集中せず、このように断層上で噴火が移動して行くことにより山全体が大きくなります。
年 | 月/日 | 噴火継続日数 | 流出溶岩量 | |
---|---|---|---|---|
1955 | 2月28日 | 88 | 87,600,000 | ケヘナ |
1960 | 1月13日 | 36 | 113,200,000 | カポホ |
1961 | 9月22日 | 3 | 2,200,000 | |
1963 | 10月5日 | 1 | 6,600,000 | |
1965 | 3月5日 | 10 | 16,800,000 | |
1968 | 10月7日 | 15 | 6,600,000 | |
1969 | 5月24日 | 867 | 176,700,000 | マウナウル |
1972 | 2月4日 | 455 | 119,600,000 | |
1972 | 12月12日 | 203 | 28,700,000 | |
1977 | 9月13日 | 18 | 32,900,000 | |
1979 | 11月16日 | 1 | 580,000 | |
1983 | 1月3日 | (※)12897 | 44,000,000,000 | プウオオ |
2018 | 5月3日 | レイラニ |
※5月3日でプウオオ火口の活動が途絶えたと仮定しての日数
【レイラニ住宅街中心部 亀裂噴火】
プウオオ火口崩落後、断層内の溶岩はプウオオ火口の東に押し出され、地表に亀裂ができました。そして、5月3日に断層の東端部(レイラニ住宅街)で溶岩噴火が始まりました。時には70m近くまで溶岩がガスと共に噴き出て、町の一部が飲み込まれています。5月3日の時点では100mほどの亀裂噴火だったものが、翌日には1kmにも伸びました。
【地震】
レイラニ住宅街で噴火前30日間で722回の地震があったのに対し、噴火2日後からさかのぼって30日間で1355回の地震、3日間で600回の地震があった事になります。少し気になることがあります。噴火前は断層東寄りの浅い所で群発地震が続いていましたが、噴火後はマグニチュード6.9を含む大きめな地震がハレマウマウのあるキラウエア山頂付近、山頂に近い東断層場、南西断層沿い三カ所に移動して集中している事です。もしかしたら今後、溶岩噴火がレイラニからこれらの地域に移転する可能性も出てきたと思います。一体次はどこで何が起こるのでしょう?
※画像にUSGS(アメリカ地質調査所)と記された写真は、特別な許可を持ったヘリコプターにより制限区域内から空撮されたものです。観光ヘリコプターから撮影されたものではありません。
2018年5月2日4月30日の緊急報告 プウオオ火口内 崩落陥没
【火山情報】
プウオオ火口の膨張は4月後半から更に勢いを増していましたが、ついに膨張の限界に達し、4月30日の午後2:00頃に崩落・陥没しました。悪天候が続き、4月30日と5月1日はプウオオ火口に近づくことが出来ませんでしたが、今日、崩落後のプウオオ火口を上空から見ることができました。
プウオオ火口から15km離れたハレマウマウ上空から、見たこともないような色をした煙が目に入りました。
普段火口から立ち上がるのは水蒸気とガスが含まれた「白い」煙。しかし今日の煙は気味の悪い褐色、砕屑物が混じった煙です。
崩落前の火口周辺は、ここ数年の間に流れ出た溶岩で真っ黒い溶岩大地でしたが、崩落後は、火口の風下側は見事に褐色に染まりました。
大量に吹き出てくる大量の煙が酷く、どのくらいの深さまで陥没したのかは確認出来ませんでした。目測で150m位陥没したのではないかと思われます。
プウオオ火口に設置されているウェブカメラのレンズには崩壊時に飛び散った砕屑物が付着しています。
【これから予想されること】
まずご覧いただきたいのが、火口外輪二カ所に設置されたGPS間の距離を使って表された膨張と収縮のチャートです。3月に膨張が始まり4月中旬から激しくなったことが分かります。この膨張が起こる一つの理由が、火口の深いところにあるマグマ(溶岩)が地上に簡単に噴出されず地表を押し上げるためです。
以下のチャートの緑線が、プウオオ火口に設置されている傾斜計測器の結果です。4月30日午後2:00ごろ崩落があったことが明らかにわかります。
実は2011年にも全く同じような事が起きました。2011月3月11日のカモアモア噴火です。プウオオ火口奥深くの地下にたまり続けた溶岩が崩落と一緒に押し出されました。溶岩が噴き出して来たのが火口西約1キロの断層亀裂上。幅数百メートル、高さ100m近くの赤いカーテン状溶岩噴火が5日ほど続きました。(東日本大震災と同じ日だったため、地震が噴火の引き金となったと日本では報道されていたようですが、私の個人の意見では無関係だと思っています)
しかし、2011年と今回の崩落には大きな違いがあります。2日経った今、どこからも溶岩が溢れ出てきておりません。火口奥深くに溜まっていた大量溶岩がどこかに移動した可能性があるということです。
ここで気になるのが崩落後の地震が発生している位置です。キラウェア東断層上のプウオオ火口より更に10キロ以上東(東断層の先端付近)で地震が多発しています。マグニチュード2以下の小規模の群発地震ですが、浅めの場所で起きている事と、地震の回数が気にかかります。以下の地図から、1か月以内に起こった722回の地震の場所がわかります。崩落前の2日前までは殆どの地震はキラウェア山頂のハレマウマウ付近で起きていましたが、崩落後はプウオオ火口より東の断層上集中しております。
▼地震のあった場所
赤: 過去2時間/オレンジ: 過去2日/黄: 過去2週間/白: 過去2〜4週間
キラウェア山頂のハレマウマウ火口の地下にあるホットスポットから出ようとする溶岩は溶岩溜から断層に流れ込んでいます。1983年からキラウェア火山の東断層亀裂噴火としてプウオオ火口が噴火活動を続いていますが、プウオオより東で起きた最後の噴火は1977年です。1977年以来、プウオオ火口から東の断層に供給されていなかった溶岩が、今回の崩落により、プウオオ火口から10キロほど東の断層に流れ込み始めた可能性があり、もしかすると、次の亀裂噴火が起こるかもしれないという可能性が出てきたわけです。
問題は、その断層10kmの区間上にパホア、レイラニ、ナアワレ、ハワイアンビーチーズといった小さな町が存在している事、そしていつ何処で新しい噴火が始まるかわからないという事です。勿論、これまで通り、プウオオ火口で噴火が続く可能もあります。
噴火は自然現象の一つ。ハワイ島に住むという事は火山と共に生活をする事。噴火などによる災害は絶対に避けられません。ただし、ハワイの火山の噴火は日本の火山で起きる爆発的噴火とは違います。危険度ゼロという事ではありませんが、それほど心配する必要は無いと思います。この様な火山活動がハワイで起こると、日本のメディアなどは「火山活動が活発になった」としか説明しないため、ハワイの火山をご存知ない一般の方々は「今ハワイ島に行くのは危険」と勘違いしてしまいます。今後どこで噴火するかにもよりますが、火山周辺に住まれている住民は不安な生活を強いられる可能性はありますが、旅行者には安全面の影響はないと言っても良いと思います。ハワイ島旅行をキャンセルや自粛するのでは無く、なにが起こるか目の離せない世界遺産「キラウェア火山」を、ここハワイ島で感じていただきたいものです。
地表に流れる溶岩はストップ、プウオオ火口と周辺では活発な溶岩活動
2017年11月に海へ流れ込む溶岩(オーシャンエントリー)が姿を消してから、早くも半年。それ以降、海岸線沿いの平地や崖の周辺では、地表に流れる溶岩が徒歩圏内で見えておりました。しかし、溶岩が火口から約1kmのところで漏れ出し始めたため、標高が低い海岸線の平地まで溶岩が供給されなくなり、溶岩活動はほぼ完全にストップ状態になってしまっています。地上のツアーからは簡単に溶岩が見えなくなってしまいました。
しかし、上空からはプウオオ火口内とその周辺で活発な溶岩活動がよく見えております。しかも3月中旬からは、プウオオ火口の山頂部で膨張が始まりました。近いうちに膨張に耐えられなくなった地表が破れ、大量の溶岩が流れ出てくる可能性がでてきました。
下の過去5年間のチャートでも分かるように、2014年と2016年の5月前後にも激しい膨張があり、キラウェアはその後に必ず大量の溶岩を見せてくれています。偶然だとは思いますが、見事に2年周期で起きています。さてこの先、いつどこで何が起きるのでしょうか!?